「to you」2024年12月号
令和6(2024)年11月25日(月)発行
令和6(2024)年11月25日(月)発行
前回の様子
淀川萌
広島こわい映画祭 メインビジュアル ©Toshihiro Yazawa2024
公演の様子
Ⓒ 1921 松竹株式会社
福田進一
Marimba & Percussion Trio“ Calla lily”
宮川博至監督 「とべない風船」より
(左)水越千紘「闘わない馬」(部分) (中)田村美智子「久遠の花」 (右)明智幸「オヤツの時間」(部分)
歌川国芳 猫の百面相 忠臣蔵 個人蔵
イラスト/田中聡
AKT36 KAZU&MAIさん( エー・ケイ・ティ36カズ&マイ)
音楽ユニット
小田和美(イラスト左)、住麻衣子(右)の2人からなる女性ユニット。2021年から安芸高田市の神楽団とコンサートが同時に楽しめる世界初の公演や0歳から参加できる親子ファミリーコンサートを開催。2021年2月オリジナルシングル「I’m home~大切な場所~」、2023年8月「響宴/ 冬霞」をリリース。広島を拠点に、全国各地で精力的に活動中。
小田 和美(トランペット・神楽笛)
10 歳よりトランペットを始める。広島文化短期大学(現 広島文化学園大学)音楽学科卒業後2017年まで広島市消防音楽隊に所属。現在は演奏家、講師として多方面で活動中。また、神楽団に所属したことをきっかけに神楽笛奏者としても活動。2020 年11 月1st アルバム「New way」をリリース。
住 麻衣子(キーボード・ピアノ)
3歳からピアノ、10歳からエレクトーンを始める。それと同時に演奏技術、音楽理論、作曲、編曲などを学び、20 歳より本格的に活動開始。さまざまなアーティストのサポート演奏、レコーディング、ユニット参加、自身のライブなどで活動中。2015年6 月にピアノミニアルバム『滝・風・灯』を発表。
安芸高田市にゆかりのあるAKT36の二人に、演奏活動を通して伝えたい思いや
12月15日の演奏会について伺いました。
■幼い頃の体験がベースに
私たち2人とも祖父母の家が安芸高田市にあり、幼い頃から里帰りのたびに自然の中で遊び、地域の神楽やお祭りに行っていました。生演奏の迫力や間近で見る神楽の高揚感は、幼心にも特別な体験で、その時の感動が今の音楽活動に影響しているかもしれません。
2022年から神楽門前湯治村の「かむくら座」で月に1度、神楽実演の合間のミニステージを務めています。温泉と神楽を楽しみに来られた三世代のお客様に、ひと時の生演奏を楽しんでもらえるようヘアメイクや衣装にこだわり、選曲も工夫しています。客席は全てマス席で、子どもが話しかけてくるなどお客様との距離感はホールでは味わえない面白さです。地元の方から「コンサートが出かける楽しみになっている」と声をかけていただいた時は、お世話になった安芸高田の地域の方や祖父母に少しは恩返しができたかなとうれしく思いました。
■大人も泣いちゃう!? コンサート
『ファミリーコンサート』は、子どもたちにプロの生演奏の素晴らしさを体験してもらいたいという思いで始めました。毎回、歌のお姉さんの吉野さんのMCが素晴らしくて、リズム遊びや着ぐるみ“ミック”、“ミケちゃん”との掛け合いを織り交ぜながらミュージカル仕立てのあっという間の約50分間です。今年は初の公募による子ども出演もあります。喜ぶ子どもを見て親が笑顔になったり、自分が子どもの時に歌った懐かしい曲に涙ぐむ大人がいたり。そんな姿を見ると私たちも胸がいっぱいになります。0歳児からはもちろん、大人が一人で来ても楽しんでいただけます。
同日開催の夕公演は、雰囲気をガラリと変えオリジナル曲などを披露します。和と洋を融合させ、クリスマスから年の瀬、年明けへと向かう時の移り変わりを音楽で表現します。昼夜通して聴いて下さる方もおられます。生演奏の音楽に浸る一日を過ごしにぜひお越しください。
阿曽沼 裕司さんおすすめの一枚『「エリザベート」2016年キャストBlack バージョン』
「エリザベート」
2016年キャスト
Blackバージョン
¥14,300(税込)
東宝株式会社
Blu-ray発売中
「死」に愛された、ハプスブルク家最後の皇后
ミュージカルといえば「オペラ座の怪人」や「キャッツ」など、ロンドンのウエストエンドや、ニューヨークのブロードウェイ発の作品を思い浮かべる方も多いと思います。私がおすすめするのは、音楽の都ウィーン発のミュージカル「エリザベート」です。オーストリア・ハプスブルク帝国最後の皇后エリザベート。当代きっての美貌を誇った彼女の、孤独に苛まれ、自由を求めもがき続ける数奇な人生と、「死」に選ばれ魅せられていく様を描いた物語です。この作品では「死」の概念がキャラクターとして登場しており、まるでエリザベートとのラブストーリーのようにも見える独特の世界観が魅力。リーヴァイ作曲のオペラとロックが融合した音楽も素晴らしく、中でもエリザベートが生きる決意を力強く歌う「私だけに」は名ナンバーとなっています。ミュージカル界のレジェンドである花はな總ふさまりの繊細かつ鬼気迫る演技と、今やテレビでも大活躍の井上芳雄の安定した歌唱も見どころです。
![]() もぐりん |
安芸区 瀬野機関区跡
広島駅から西条駅方面へ走る貨物列車の最後尾には、全国でも珍しい補助機関車(以下、補機と呼ぶ)が必ずついています。現在は広島貨物ターミナル駅で連結される補機は、かつては瀬野駅に隣接する瀬野機関区で連結を行っていました。 |
明治27(1894)年、山陽鉄道(現在のJR西日本山陽本線)が糸崎~広島間で開通します。瀬野駅もその時開業しました。山陽鉄道では出来るだけ勾配が抑えられるようなルートを選んで線路を敷設したのですが、瀬野と八本松の間だけは、工事期間を短くしできるだけ早く線路を広島と、そしてその先の軍用港である宇品港までつなげるために、急勾配が続く難所である大山峠を越えるルート(瀬せ野の八はちルート)が取られました。迂回ルートの選択肢もあったようですが、日清戦争の開戦が迫る中であり、軍部の強い意向によって当初案であるこのルートが採用されたとされています。
この区間の最大勾配は、瀬野駅から八本松駅に向かって22.6パーミルあります。これは列車が水平に1,000m進んだとき22.6m上ることを示します。山陽鉄道の他の区間がおおむね10 パーミル以内に収めていることを考えると、かなりの急勾配です。
さて、急勾配が続くこの区間では、当時の列車の性能では坂を上りきることが出来なかったため、後ろに補機を連結して後押しをすることになりました。その機関車を常駐・連結するための場所として、広島機関区瀬野駐泊所が設置されました。瀬野機関区という名前になったのは昭和21(1946)年のことです。戦前にはC52形式やD51形式、戦中~昭和30年代前半にはD52形式といった蒸気機関車が所属し、黒い煙を吐いていました。やがて山陽本線の電化に伴い、補機が蒸気機関車から電気機関車EF59形式に置き換わっていきます。電化後も変わらず瀬野機関区での補機連結を行っていましたが、EF59形式の老朽化・旅客列車の出力増大による補機不要化・貨物列車の本数減少に伴い、昭和59(1984)年には広島機関区に全機関車が転属。昭和61(1986)年11月1日付で、瀬野機関区(廃止当時は瀬野派出所)は廃止されました。
瀬野機関区跡地は、瀬野駅の橋上化に伴い、現在は旧スカイレールサービスみどり口駅や駐車場に変わっています。北口ロータリーには、案内板や記念碑が建てられていますので、当時の面影を偲んでみてはいかがでしょうか。
※もぐりんと歴史探検は3カ月に1回掲載します。
QUATRE CHATS (キャトル シャ)=ヴォーカルグループ=
エリザベト音楽大学で声楽を学んだ同級生3人に、どんな曲でも弾きこなすピアニストを加えた4人のヴォーカルグループ。オペラ団体や同窓会での再会をきっかけに意気投合しグループを結成。2024年春に1stコンサート「百花繚乱」を開催して活動をスタートさせました。オペラから童謡までとにかく歌が好き。レパートリーがたまってきたらコンサートやるというマイペースな活動スタイルがモットー。QUATRECHATSは「4匹の猫たち」という意味の仏語。
左から
新谷具子(ソプラノ)
井上あきこ(ソプラノ)
米原ゆかり(ピアノ)
谷本早苗(ソプラノ)
◆さえきサロンコンサート
Let’s sing Christmas Songs ~一緒にうたいましょう~
「QUATRE CHATS」に2人のゲストを迎え、楽しいクリスマスコンサートをお届けします。
【プログラム】 ♪踊り明かそう ♪歌の翼 ♪クリスマス・ファンタジーメドレー ♪ヘンゼルとグレーテル(抜粋) ほか
詳しくはこちら
●広島湾七大海の幸
「to you」11月号P14「見てみよう!広島の海」(コイワシ)を読みました。早速「広島湾七大海の幸」を検索。メバル、コイワシ、オニオコゼ、アサリ、クロダイ、カキ、アナゴを覚えて友に教えてあげようと思いました。老化の一途をたどっている脳。7つ覚えられるか…健闘しております。(笑) (廿日市市 あざみさん)
☆ 広島では身近なコイワシですが、今回の記事で改めて知る事も多いですよね。老化防止に効果があるといわれているDHAやEPA (必須脂肪酸)が豊富に含まれているコイワシで、記憶力が維持できるかも!?(編)
●あっという間の1 時間
呉市であったがん講演会に参加しました。講演者の山田邦子さんのお話がとても面白く、大きなパワーをもらいました。とにかく「笑顔」で大きな声で話され会場を魅了する姿に見入り、あっという間の1時間でした。楽しく日々を過ごすヒントをいただきました。(安芸区 パープルさん)
☆ 闘病を克服された山田邦子さん。「病は気から」ということわざがあるように、笑って過ごして前向きで明るい気持ちでいると、免疫力がついて体にいいのかもしれないですね。(編)
●マリホ水族館とうとう閉館
12月1 日で閉館するマリホ水族館へ行きました。これほど大規模で珍しい海の生き物が展示されているのに閉館になるのは本当に残念です。展示された生き物がどこに行くのかも気になります。大変な作業だと思いました。 (中区 トマトさん)
☆ 瀬戸内海に生息している、ここでしか見られない生き物もいたのでしょうが、オープンして数年で閉館とは寂しいですね。生き物たちはまた環境が変わりますが、元気に生きてどこかで見掛けることができたらいいですね。(編)
「Mail Box」に投稿してくださった方には抽選でプレゼントを進呈いたします。
❶もしも猫展鑑賞券(5組10名様)
❷あきクラシックコンサートpresents 夢と希望のクリスマス・ファンタジー鑑賞券(2組4名様)
❸横川落語会 第47回古今亭菊丸独演会鑑賞券(2組4名様)
❹湯来ロッジ入浴券(2組4名様)
❺神田山荘入浴券(2組4名様)
投稿は、投稿フォーム、FAX、郵送で受け付けています。詳しくは「『Mail Box』への投稿はこちら」からご確認ください。
◆締切/12月10日(火)※当日消印有効 (❸のみ12月8日(日)必着)
ダイアリー はるか昔の 愛の跡
田辺 みわこ(第33号一般の部・川柳部門)
手の平に 落ちてとけゆく 初雪や
中村 優里(第33号ジュニアの部・中学生俳句部門)
(公財)広島市文化財団 企画事業課「to you」係
TEL.082-244-0750 FAX.082-245-0246