特集20年を振り返る。
年に1度、JMS アステールプラザでプロデュース公演を開催してきた演劇引力廣島。広島で活動する演劇人にとって、刺激や創作のヒントを得る場として、影響を与え続けてきました。20 回目の節目を迎えるにあたり、これまでと今後の活動について担当者に思いを語っていただきました。
演劇引力廣島20回を振り返って ~これからの広島の演劇界に期待すること~
(公益財団法人広島市文化財団 アステールプラザ 演劇事業担当)
演劇界の第一線で活躍するプロの劇作家や演出家と協働する中で切磋琢磨し、地域の演劇人材育成を図るとともに、上質な舞台作品を上演してきたプロジェクト「演劇引力廣島」は、おかげ様で、この2月に20回目の公演を迎えます。
当財団の演劇事業は、被爆50周年関連事業として、地元の劇団が行った合同公演を皮切りに、翌平成8年から始まりました。当初は、文学座の故・高瀬久男さんや宮田恵子さんにご指導いただき、また平成15年度以降は、事業名に「演劇引力廣島」を冠し、地元で主に活躍する演劇人たちと同年代の劇作家・演出家である赤堀雅秋氏、ノゾエ征爾氏、蓬莱竜太氏、横山拓也氏など、今や日本の演劇界の中枢で活躍する実力派の皆様のご尽力とともに歩み、今に至ります。その活動は、プロジェクト名に「引力」とあるよう、お互いに引き合い、当事業への参加を契機に活躍の幅を広げる演劇人も、年々増えています。
記念すべき20回目の公演には、演出に、本事業への参加を契機に上京、一昨年、「演劇界の芥川賞」と称される新人劇作家の登竜門である「第66回岸田國士戯曲賞」を受賞された福名理穂さん(ぱぷりか主宰/広島出身)を迎え、郷里である広島に新たな物語を書き下ろしていただきます。この座組みには、同じく10年ほど前に当財団の演劇研修で研鑽を積み、今は東京で活躍する俳優も、オーディションを経て参加しています。
また、今秋にはプロデュース公演の他に、演劇祭なども開催を予定しています。広島をはじめ全国で活動を続けるパフォーマーの皆さんの活躍と、市民の皆様との交流の機会になることを願い準備を進めている日々です。「劇場は広場」であるといわれるように、場を開いておくことの大切さを感じつつ、次世代の皆さんの活躍に期待しています。
演劇引力廣島第20回プロデュース公演『跡先』(作・演出:福名理穂)
出演
五十嵐彩菜(ミルズズ)
市原真優
上岡久美子
瀬来晴香
高山力造
田口朋子
松尾敢太郎(劇団あはひ)
安井静江(劇団テアトル広島)
岡本唯(ぱぷりか)
日時/2月21日(水) 19:00~
2月22日(木) 19:00~
2月23日(金・祝) ①14:00~ ②19:00~
2月24日(土) ①14:00~ ②19:00~★アフタートーク有
2月25日(日) 14:00~
会場/JMSアステールプラザ 多目的スタジオ
料金/一般3,500円(当日4,000円)、学生・シニア(65歳以上)1,500円(当日2,000円)
※日時指定・全席自由・消費税込み
※学生・シニアチケットは入場時に学生証/身分証を提示。
※未就学児の入場はご遠慮ください。
問い合わせ/JMSアステールプラザ TEL.082-244-8000
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