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文化情報マガジン「to you」
令和5(2023)年9月19日(火) 更新

特集
“お気に入り”を見つけに図書館へ行こう!

令和5年度ひろしま図書館まつり

各図書館・室ごとに趣向を凝らしたパッ
ケージも楽しい「福ブックセット」。

各図書館でさまざまな展示、イベントを開催
今年も秋の読書週間に合わせ「ひろしま図書館まつり」が開催されます。おすすめ本を詰め合わせて貸し出す『福ブックセット』(※)、平和を感じたおすすめ本を募集し紹介する『本で感じる「平和」~あなたのおすすめの1冊を教えてください~』(※)のほか、講座や映画会など各館の特色を生かしたさまざまなイベントが行われます。この機会に、本との出合いを通してお気に入りの作家や作品を見つけに、近くの図書館に出かけてみませんか。
※市立図書館・室のみ実施します。

【期間】令和5(2023)年10月14日(土)~令和5(2023)年11月12日(日)
【会場】市立各図書館・室映像文化ライブラリー広島県立図書館

『小学生おはなしクラブ』講師 nakabanさんの図書館コラム

「図書館」 nakaban
自分が読みたかった本が既に貸し出されていて、ない時がある。
しかし何故か悔しい気持ちにならないのが、図書館という場の不思議なところだ。
他の誰かがその本にたどり着いたことに「なかなかやるな」と爽やかな気持ちになる。
そして、そのような時は、目当てにしていた本よりもさらに良い一冊との出会いがあるものだ。もちろんこれは書店でも起こりうることだが、新旧の本が重層的に並ぶ図書館では、未知の本との出会いはより感動的だ。
ところで、わたしは本にたずさわる仕事をしている。自著もあれば挿絵画家として参加することもある。その本の制作に関わりながら、ふと、図書館の存在を意識する。その本が図書館に入ると、はるか後の時代にまで残るかもしれない…。そう考えたら気持ちが引き締まり、お金のためではない本作りという仕事の意味を考えさせられる。図書館はそういうふうに堂々と町にあり、本を作る立場の人間にも良い意味での睨みを利かせてくれる。

nakaban(なかばん)
画家
1974年広島県生まれ。広島県在住。旅と記憶を主題に絵を描く。絵画作品を中心に、印刷物の挿絵、絵本、映像作品を発表する傍ら、音楽家のトウヤマタケオと『ランテルナムジカ』を結成し、音楽と幻燈で全国を旅する。2013年には新潮社「とんぼの本」のロゴマークを制作。広島市こども図書館主催の『小学生おはなしクラブ』(※)ではワークショップの講師を務め好評。主な作品に絵本『よるのむこう』(白泉社)、『みずいろのぞう』(ほるぷ出版)、『ないた赤おに』(浜田廣介作/集英社)、『フランドン農学校の豚』(宮沢賢治作/ミキハウス) など。最新作は『トラタのりんご』(2023年3月)。
※今年度の『小学生おはなしクラブ』会員募集は終了しました。

「令和5年度 小学生おはなしクラブ 会員募集(募集終了)」はこちら

『トラタのりんご』
著:nakaban
定価:1,870円(税込)
出版社:岩波書店
発売中

緑陰読書のレジャーシート
こども図書館では、手続きをすれば1人10冊まで、外の木陰で本を読むことができます。
nakaban さんデザインのレジャーシート(60cm×90cm)の貸出もあります。秋晴れのもと、本をモチーフにしたレジャーシートと好みの本を携えて、のんびりと緑陰読書を楽しんでください。