「to you」2025年4月号
令和7(2025)年3月25日(火)発行
令和7(2025)年3月25日(火)発行
コンサートの様子
「鹿角ストラップ」見本
前回の入賞作品展風景
©2024 RVK Studios.
『黒い十人の女』©KADOKAWA 1961
令和6年度の子ども読書まつりのイベントの様子
イラスト/田中聡
Shen Yiwenさん( シェン・イーウェン)
指揮者
中国の指揮者、作曲家、ピアニスト。香港中文大学(深圳)、天津ジュリアード音楽院で教鞭をとっている。ウィーン国際指揮コンペティション「ウィーン楽派」第1 位、第2回ひろしま国際指揮者コンクールで第1位及びオーケストラ賞、聴衆賞、細川賞を受賞。これまでに深圳交響楽団、中国国立バレエ団交響楽団、シレジア・フィルハーモニー、北チェコ・フィルハーモニー、カルロヴィ・ヴァリ交響楽団、マーヴ交響楽団、マグナ・グラエキア管弦楽団、ロイヤル・カメラータ、ブカレスト・フィルハーモニー、ブカレスト交響楽団、ブラショフ・フィルハーモニー等、世界の主要オーケストラを指揮した。数多くの作曲賞を受賞し、ミネソタ交響楽団、ナッシュビル交響楽団、アメリカンシンフォニー、オールバニ交響楽団、中国の多くのオーケストラの初演でも演奏された。全編バレエ「鶴の呼び声」は、中国国立バレエ団の委嘱により中国の30 以上の都市、欧州、及び北米でツアー公演された。
2024年に開催の『第2回ひろしま国際指揮者コンクール』で第1位に輝いたシェン・イーウェンさん。5月に再び来広し、広島交響楽団と共演します。演奏会を前に抱負を伺いました。
■『音楽の花束<春>』の聴きどころ
『音楽の花束<春>』では、それぞれ独自の魅力と意義を持ったワクワクするオーケストラ作品を演奏します。グリンカの序曲はキラキラした輝きとスピード感で驚かせ、チャイコフスキーの協奏曲は情熱と素晴らしい技で魅了し、ブラームスの交響曲は曲の深みと壮大さで感動をもたらすでしょう。見事なバランスのこのプログラムは必聴の内容です。
■広島交響楽団との共演
広島交響楽団とは2024年の『第2回ひろしま国際指揮者コンクール』本選時以来の共演です。ユニークで感情深く、技術的な正確さと心のこもった表現の両方を持っている広島交響楽団の力を体感することを楽しみにしています。彼らと一緒に仕事をすることは、非常にやりがいのある経験であり、今回のプログラムをどのように一緒に作り上げていけるか、楽しみで待ちきれない思いです。
■『第2 回ひろしま国際指揮者コンクール』の思い出
私が最も印象に残っているのは、コンクール前夜にクリスティアン・アルミンク指揮、広島交響楽団演奏による『平和の夕べ』コンサートでマーラーの交響曲第2番ハ短調「復活」の生演奏を聴いたことです。この曲は、交響曲の中でも私が最も深く心を動かされる作品のひとつであり、復活という大きな歴史を持つ都市・広島で生演奏を聴くことで、より力強く、意義深いものになったと感じました。
■広島の印象
広島で最も印象深かった事は、広島平和記念公園を訪れたことです。この厳かな空間を歩き、歴史の静かな証人として佇む原爆ドームを目にし、平和記念資料館で被爆者の体験記を読んだ時のとても大きな衝撃は忘れられません。音楽家として広島の指揮台に立つことは、より責任感が伴うと感じます。それは、音楽は単なる芸術表現ではなく、歴史、癒し、希望への架け橋となり、人類の回復力の証だから。音楽は私たちが大切にしているもの、守ろうとしているもの、そして未来に望むものを思い出させてくれます。
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内山望美さんおすすめの一冊『音楽力』
著:日野原重明、湯川れい子
出版社:海竜社
音楽の力、音楽療法の原点って…?!
私は今、認知症の方々と生活を共にするホームを運営し18 年になります。元々音楽しか知らなかった私が、父の急逝を機に、突然介護の世界に飛び込みました。はじめは、利用者様に話しかける事すら戸惑う日々。ある日『うさぎ負いし♪』と一緒に口ずさみました。利用者様の表情が明るくなったあの瞬間! 今でも忘れられません。
この本は、医師の日野原重明先生と、音楽評論家の湯川れい子さんが、音楽力について解説しています。日野原先生は「音楽療法士は医療者が掴む事のできなかった心の源泉に触れる内容をサジェスト(示唆)してくれる」とおっしゃっています。湯川れい子さんは「音楽は愛である」と記されています。
言葉を発せられなくなった方にも、感情は流れ、歌う能力はあります。音楽も介護も技術が必要ですが、何より目の前の方と心が通うかが大切ですよね。そんな私こそ、音楽(愛)の力に救われた一人です。教育関係の方や、子育てをされている方にもお薦めです。
広島出身のソプラノ歌手。山口県にて認知症対応型グループホームを運営。4/20念願の初リサイタル開催。
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音楽宅配便 小学校アウトリーチ
クラシック音楽を子どもたちへ
文・写真:to you 市民パブリシスト 梶川芳文
本誌「to you」を発行している(公財)広島市文化財団企画事業課は、小学生に生の音楽を届ける「音楽宅配便」事業を行っている。演奏家が小学校に出向いてコンサートを行う活動で、子どもたちの感性や想像力を育成する目的がある。
このたびは広島市立竹屋小学校音楽室に3 年生(2 クラス)を訪ねた。3時限目の奏者は惣福(そうふく)将之さんと北川綾音さんで、3年2組(30余名)の子どもたちの拍手に迎えられた。そして「家路」(ドヴォルザーク)の演奏が始まった。
「家路」は下校の刻を告げる曲として耳慣れた曲だ。静かな曲調に真剣に聞き入る子どもの姿に、担当教師の「コロナ禍があり、この子たちには初めての生演奏の体験です。」の言葉が重なり、この曲が子どもたちへ厳粛な何かを授けているかのように思えた。次に、ピアノのハンマーが弦をたたき音が出る仕組みを学び鍵盤をタッチしてピアノの中を覗き込んだり、サクソフォンのレバーを奏者の呼気に合わせて押さえさせてもらったりして、子どもたちと楽器の距離は縮まったようだ。続いて、表現力が幅広いサクソフォンで、ゲーム音楽の「スーパーマリオ」が演奏されると子どもたちの笑顔ははじけ、リズムにのって自由に手足を動かした。さらに「となりのトトロ」の「さんぽ」では、全員の大合唱となり私も取材を忘れて、久しぶりに音楽の楽しさを実感した。
この教育プログラムは、かなりブラッシュアップされてきたものと推察する。加えて子どもたちのために自発的にこの事業に参加している演奏者には、心からエールを送りたいと思う。教室に戻った子どもたちに「将来、楽器演奏をしてみたいと思った人」と挙手を求めると、勢い良く半数以上の手が上がった。
4 時限目の3年1組(30 余名)担当は藤本宏平さん。数々の受賞歴があるピアノ奏者だ。ベートーヴェンの真の姿を子どもたちに伝えるプログラムで、ベートーヴェンに思いを馳せた演奏に、ベートーヴェンの人柄などのエピソードを織り交ぜながら、「運命」「悲愴」などの有名な曲を子どもたちに降り注いだ。ピアノソナタ「月光」では、みんな目をつむって聞き入っていたが、ロマンティックな旋律の心地よさからか、うたた寝をする子の姿もあった。何でも素直に受け入れる子どもたちの中で、このクラシックの種がどのように成長していくのか楽しみだ。音楽宅配便は、多くの子どもたちに届けてほしいものだ。
「 to you 市民パブリシストによるバックステージレポート」は3ヵ月ごとに掲載します。
あきシニアアンサンブル=オーケストラ=〈メンバー募集中〉弦楽器奏者特に歓迎!!
総勢42名のオーケストラ。竹本建治(たてはる)氏の指揮、坪北紗綾香氏のピアノに支えられ「楽しく真面目に」をモットーに、月2回の練習に励みます。50歳から入団可能で、安芸区以外に他市、郡からの参加も。2年に一度の定期演奏会のほか、毎年の市立幼稚園6か所での演奏がメンバー全員の楽しみです。音楽から元気をもらいながら、和気あいあい楽しく活動しています。
◆あきシニアアンサンブル 創立24周年演奏会
被爆80年にあたり、平和を願う曲を集めたプログラム。心を込めて演奏します。
●4月27日(日)14:00~
安芸区民文化センター ホール
詳しくはこちら
●自分自身と向き合うきっかけに
尾道在住の石井哲代さんの日々を映した『104歳、哲代さんのひとり暮らし』、医師で研究者の両親のもと統合失調症になった姉を撮り続けた『どうすればよかったか?』を鑑賞しました。ドキュメンタリー映画は事実をそのまま映像化しているためフィクションとは違ったメッセージ性があります。鑑賞する側の価値観によって感想が様々であることの面白さもあり好んで観ています。映画を通して学ぶ事は多く、自分自身と向き合うきっかけにもなり勉強になります。(安佐南区 ニムさん)
☆ どちらも話題作ですよね。ドキュメンタリー映画は二ムさんのおっしゃるとおり学びがあり、映画館を出た後にいろんな思いが巡って誰かと語り合いたくなります。これからも「to you」で上映をチェックしてください。(編)
●神田山荘
先日「to you」の読者プレゼントで頂いた券で神田山荘を訪れました。夫と「今年は結婚40 年なので、どこか温泉にでも行きたいけど遠くはしんどいね」と話していたのでありがたかったです。送迎バスに乗せてもらい神田山荘に到着。山荘の窓からは市内を一望できました。わが家と山荘は同じ町内にあるのに、山の頂上から眺める景色はまるで別世界のようでした。天然温泉に浸かり、とてもおいしいお料理に癒され、夫と「また来たいね」と話しました。(東区 おばあちゃんさん)
☆ 身近なところでゆったりできて、とてもよい1 日でしたね。館内には他にも屋内プールがあったり、またイベント時に訪れたりすると別の楽しみ方を味わえそうです。(編)
●女性の健康講座
なんか不調。肩こりから始まり、めまいと吐き気。読書時の目の疲れと耳鳴り。気になっていたところ、産科婦人科学会の市民公開講座の受講者を募集していたので、参加してきました。くしくも3月1日~8日は「女性の健康週間」。このセミナーの受講で、自分の体について考えるいいきっかけになりました。これからの人生、自分らしく輝けたらいいなと思います。(佐伯区 エアロビママさん)
☆ 体調、いかがですか。忙しさからのストレスや気温の変化などが知らず知らずのうちに体調に表れたりしますよね…。セミナーで学ばれたことをこれからの健康管理に役立てていけるといいですね♪(編)
「Mail Box」に投稿してくださった方には抽選でプレゼントを進呈いたします。
❶音楽の花束〈春〉~広響名曲コンサート鑑賞券(2組4名様)
❷八丁座・サロンシネマ共通鑑賞券(5月末日まで有効・3組6名様)
❸生誕120周年 サルバドール・ダリ展鑑賞券(5組10名様)
投稿は、投稿フォーム、FAX、郵送で受け付けています。詳しくは「『Mail Box』への投稿はこちら」からご確認ください。
◆締切/4月10日(木)当日消印有効
(公財)広島市文化財団 企画事業課「to you」係
TEL.082-244-0750 FAX.082-245-0246