「to you」2023年3月号
令和5(2023)年2月25日(土)発行
令和5(2023)年2月25日(土)発行
コウミユキさん
現代美術作家
1994年京都府生まれ、京都府在住
広島市立大学大学院で学ぶ。通常「オスワリ」のポーズが多い犬の置物の後足部を壊し、さまざまなパーツを加えながら組み立て直すことで立ち姿へと転換し、解放する『Stand Up!』シリーズを展開。「変身」や「野生」をテーマに、自然の美しさや、野生に備わる荒々しい美を喚起するように、動物をモチーフとして彫刻作品を制作。本展では、『Stand Up!』シリーズより新作を交えて発表する。
広島市立大学で学び、「変身」や「野生」をテーマに動物をモチーフとした作品を制作しているコウミユキさん。今回の広島市現代美術館のリニューアルオープン記念特別展では新作を発表。展覧会を前にコメントをいただきました。
学生時代に初めて作った『Stand Up!』を広島市現代美術館で展示させてもらったことがあります。床の汚れた部屋で作ったので、美術館に置いた時はピカピカで嬉しかったのを覚えています。あとは、今まで鑑賞に訪れたことは何度かあるのですが、なぜか建物全体の構造や道が覚えられませんでした。断片的な記憶はあるのですが。けれど、そのような空間はいつ来ても新鮮なのでいいですね。改修工事でどんな風になったのか楽しみです。
『Stand Up!』シリーズの新作を発表します。通常は「オスワリ」のポーズで造形されることが多い犬の置物を、部分的に破壊し、組み立て直して立ち上がらせることで解放します。
私はなかなかスタンドアップするのに勇気がいる人なので、鼓舞するような、祈るような気持ちで制作しています。
孤独な人 傷ついた人 楽しむ人 眠る人 その他ヒューマンへ、自由に胸を張って生きていけたら。願いが叶うような気がしています。
<コウミユキさん出演>
リニューアルオープン記念特別展 Before/After関連イベント
オープン記念アーティストトーク
出品アーティストによるリレー形式のトークイベントが開催されます。
参加アーティスト(予定):コウミユキ、髙橋銑、竹村京、田村友一郎、毒山凡太朗、平田尚也、和田礼治郎
時/3月18日(土)14:00~16:00
場/現代美術館(A展示室前集合)※要展覧会チケット、申込不要
作:エリック・カール 訳:もりひさし
¥:1,540(税込) 出版社:偕成社
発売中
エリック・カールといえば『はらぺこあおむし』。私も幼い頃に果物の穴をいじりながら、その色彩溢れるページを何度もめくっていました。そして親となり出会ったのがこの絵本です。
エリック・カールが音楽を描いた、ほとんど文字のない絵のみの絵本です。登場人物はヴァイオリニスト。奏でる音が、色とりどりにさまざまなイメージを描いていきます。単調な色はなく、青色も濃い青や薄い青、時にはピンクやオレンジも混ざり奥深く表現されていて、予想を超える色の世界が広がっています。ページをめくる度「ここはどんな音楽が流れているのだろう?」と想像が掻き立てられます。
作者によるとモーツァルトの《セレナード第4番ニ長調K.203》のメヌエットを想定しているそうです。音楽を流しながら絵本を眺めるも良し、絵を見て感じるままにオリジナルの旋律を口ずさむのも良し。さあ、空想の翼を広げましょう!
マンドリン奏者。マンドリンの新たな可能性を探求中。新曲の委嘱初演や再演に取り組んでいる。エリザベト音楽大学マンドリン科講師。
3月19日(日) 佐古さんが主宰・出演するグループの演奏会
マンドリンアンサンブル La Banda de gran Rioはこちら
今回もぐりんが行くのは安佐北区の狩留家周辺です。かつて交通の要衝であったこの地域には、どのような文化財があるのでしょうか。
西八幡神社は、三篠川を挟んでJR芸備線狩留家駅の対岸にあります。
本殿の棟札(むなふだ)には、元禄10年(1697)に三尊像(阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩)を造立(ぞうりゅう)し本殿を再建したことが記されています。室町時代の建築様式の特徴がみられることから、室町時代の旧本殿と同じ形に建て替えたと推定されています。三尊像は明治の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)※で失われました。
拝殿については、棟札に弘化4年(1847)の建立(こんりゅう)であることが記されていますが、実肘木(さねひじき)が本殿の室町時代末期のものと同型式であると考えられ、本殿改築の木材が転用された可能性が指摘されています。拝殿の柱は、立木を丸太のまま使用した神社建築では珍しい形式となっています。
また、拝殿正面の「八幡宮」の扁額(へんがく)は「八」の字が八幡神の使いとされる鳩をかたどったものとみられ、「幡」や「宮」の字は字画が一部省略されています。扁額には、文化9年(1812)に古い額が壊れたため寄進されたことが裏書きされています。
西八幡神社の本殿及び拝殿は、室町時代の神社建築の特徴を残し、安芸地域の神社建築の推移を示す貴重な文化財として、平成6年(1994)に広島市重要文化財に指定されました。
※廃仏毀釈:明治政府が出した神仏分離令や大教宣布に端を発した仏教排斥運動のことで、仏像や仏具の破壊といった動きが全国的に発生しました。
マンドリン奏者の佐古季暢子さんが主宰するマンドリングループ。2016年に7名で活動をスタートし、現在は10名が在籍。吉見園公民館を主な練習拠点にして活動中。定期演奏会のほか、演奏を依頼されたステージで美しいアンサンブルを披露しています。グループが大切にしているのは、「楽器と作品に対する敬意とアンサンブルの協調を尊重すること」。美しいハーモニーの秘訣は、「お互いを尊重することです」と佐古さん。皆で一つの音楽を創る楽しさは、何ものにも代えがたい喜びだそうです。
マンドリンアンサンブル La Banda de gran Rio
第4と1/2回定期演奏会「再始動」
時/3月19日(日)14:00~
会/広島県民文化センター ホール
料/一般1,000(1,500)円、学生500(800)円※()内は当日
問/TEL.090-1338-1881(佐古)
ensambletaiga@gmail.com
1月28日、29日にマエダハウジング安佐南区民文化センターで行われた「基礎演技講座・演出ワークショップ」に参加しました。初日は発声やシアターゲームを行い、二日目は台本を基に作品を創っていきました。講師の古原先生の気さくな人柄でリラックスして参加でき、とても面白かったです。また参加したいと思います。(安佐南区 ケルト・ルネサンスさん)
☆2日間で発声から作品創りまで行うとは盛りだくさんの内容でしたね。楽しかった様子が伝わってきます。また参加して演技に磨きをかけてくださいね♪(編)
「ひろしま 鳥みっけ」のコーナーを楽しみにしていました。以前、冬の水内川でのカワセミの写真を見てからずっとカワセミに憧れています。大西さんが書かれていたように身近な鳥にも発見の喜びがありますね。記事を見てから毎日のウォーキングがより楽しくなりました。今までの記事は大切に保存しています。ありがとうございました。(安佐南区 春告鳥さん)
☆カワセミ、なかなか出会えないだけに憧れますよね! 令和2年8月号から11回にわたり日本野鳥の会広島県支部の方々のご協力のもと、身近な野鳥の魅力をお伝えし、多くの反響もいただき編集部としても感無量です。これからも野鳥に親しんでくださいね。(編)
「to you」は、いろいろな分野の文化情報が全部見渡せて、毎月の予定を立てるのに役に立っています。先月は、映像文化ライブラリーで、「フランス映画の現在」を見に行きました。映像文化ライブラリーは、普通の映画館で上映していない作品があるので、毎月チェックしています。
(西区 いくこさん)
☆ご愛読いただきありがとうございます。「to you」は紙媒体もありますが、今回web版をリニューアルしてスマホ等でも見やすくなりましたので、そちらもぜひ活用してみてください。(編)
「Mail Box」に投稿してくださった方には抽選でプレゼントを進呈いたします。
❶現代美術館リニューアルオープン記念特別展 Before/After鑑賞券(5組10名様)
❷3/25安芸区民文化センターサロンコンサート「私たちはブラームスに恋しているのです。」鑑賞券(2組4名様)
投稿は、投稿フォーム、FAX、郵送で受け付けています。詳しくは「『Mail Box』への投稿はこちら」からご確認ください。
◆締切/令和5年(2023)年3月10日(金) ※当日消印有効
(公財)広島市文化財団 企画事業課「to you」係
TEL.082-244-0750 FAX.082-245-0246