「to you」2026年9月号
令和8(2026)年8月25日(火)発行
令和8(2026)年8月25日(火)発行
昨年度公演の様子
出演者(昨年撮影)
柳家小八
ごんぎつねと昔の道具
『未亡人』
©2026額賀澪/双葉社 「沖晴くんの涙を殺して」製作委員会
澤三石筆「紅梅図」 文政五年(1822) 頼山陽史跡資料館蔵

イラスト/田中聡
武田宜裕さん(たけだ・よしひろ)
INAGO-DX代表、劇作家・演出家・俳優
群馬県生まれ。広島県在住。高校より演劇を始め、2006年に演劇ユニット「INAGO-DX(イナゴデラックス)」を始動。「三ツ星シェフが作る最高級のスナック菓子」を合言葉に、ほとんどの公演で脚本・演出・出演を担う。「若手演出家コンクール2024」にて、広島を拠点とする演出家・劇団としては史上初となる最優秀賞を受賞。その他、短編演劇のコンペティション「中国ブロック劇王」「四国劇王」優勝、「劇王天下統一大会2015ベイシティ・ロワイヤルinKAAT」中国地区代表、山川愛美との共作で「第8回田畑実戯曲賞」佳作選出など。日本劇作家協会中国支部員、日本演出家協会員、広島演劇協会員。俳優の身体を信じ切ったダイナミックな作劇を試みる一方、現役の市役所職員として行政知識を盛り込んだ会話劇なども得意とする。
今秋開催される「凪の演劇祭2026」でトリを務めるINAGO-DXの代表・武田宜裕さんに、公演作品の見どころや広島の演劇に寄せる思いを伺いました。
■広島で演劇を続けていく原動力は
大学時代を広島で過ごしたのが縁で、この街で社会人劇団を立ち上げ20年が経ちます。大阪でテント芝居をやっていた時期もありますが、広島に戻って再び演劇を始める中で、この街に根を下ろそうと決意。以来、市役所職員として働きながら、広島を拠点に活動を続けてきました。「演劇で食べていく」のは難しくとも、仕事や家庭を持ちながら時間をかけてじっくり質の高い作品を創り、表現できる文化をここ広島で確立したいという思いが活動の原動力です。
■仕事と演劇活動、両立の秘訣
演劇で培った調整力を仕事に活かし、逆に仕事での経験を創作のリアリティにつなげるという双方向の関わりが自分の強みになっています。もちろん演劇に時間を割く分、職場での信頼を得ることや、業務への影響を最小限に抑えることなども大切です。何より職場の方々に劇場に来ていただき自分の活動を実際に観て知っていただくことで、公演時の休暇取得などの相談がしやすくなった気がします(笑)。上司や同僚の理解はもちろんですが、自分と同じように社会人としての制約を抱えながら一緒に創作を続けてくれる劇団のメンバーの存在や家族の支えがあってこそだと思います。
■今後の抱負、目標を聞かせてください
20年以上広島で活動を続けてきたからこそ見えてきた景色、経験を次世代や地域社会に繋いでいく責任があると思っています。大きな目標としては、「生活演劇文化」をこの地に根付かせて、広島の演劇が注目され、誇れる文化となること。地域における文化芸術の充実のために行政の仕事の経験が生かせたらよいなと考えています。直近では10月の「凪の演劇祭」で上演する『着かず離れず』の成功ですね。私自身の体験をモチーフにしたパニックムービー的な人間ドラマで、若手演出家コンクールで最優秀賞を受賞した作品です。これまでにない新鮮な劇体験をお届けしたいと意気込んでいます。ぜひご期待ください。
凪の演劇祭HIROSHIMA シアターフェスティバル2026~INAGO-DX始動20周年記念公演『着かず離れず』はこちら
| 佐伯区「海老山公園」
JRおよび広島電鉄の五日市駅から徒歩で10分もかからない場所に、歴史と自然を感じることができる公園があります。まだまだ暑い日が続いているので、水分の用意など熱中症対策を万全にしてから、もぐりんと一緒にさあ出発! |
![]() もぐりん |

海老山公園は、佐伯区の南部の海のそばに位置する公園です。海老山公園は元々「海老山城」という山城で、山城として機能していた当時は島であったと考えられています。山城とは、広島城のような一般的にイメージされる天守や石垣のある城とは違い、山の地形を活かして造られた土塁や郭などの防御の仕掛けがある砦のことを指します。海老山城は、元々は二つの郭と三つの小郭からなっていたようですが、現在ではほとんど残っていません。
公園の中には、毛利家の家臣であった宍戸氏に関連した歴史が残されている場所があります。
公園の東側にある入口から階段を上ると、宍戸氏の館があったとされる少し開けたスペースがあります。公園内に残るのは屋敷跡の一部で、かつての屋敷は国道2号線をまたぐほどの大きさだったようです。
ここからさらに階段を上っていくと、「三十人の墓」という、祠とその周辺を囲むようにして五輪塔が数十基置かれている場所に到着します。厳島合戦(天文24/弘治元(1555)年)が始まる前の時期に、陶晴賢がこの海老山にあった宍戸氏の居城を攻め、30人の武士が犠牲になったという伝承が残されています。亡骸は海老山に土葬され、村民によって墓石が建てられたと伝わっており、現在でも地元の方によって供養されています。
公園の南部に位置する山頂は、第二次世界大戦中には陸軍の防空陣地があったとされています。現在は、展望所となっており、似島や宮島といった島々を見渡すことができる場所となっています。みなさまも訪れてみてはいかがでしょうか。
もぐりんと歴史探検は3カ月に1回掲載します。
足利 水月さんの私の一枚『アルバン・ベルク四重奏団 ドビュッシー&ラヴェル:弦楽四重奏曲集(クラシック・マスターズ)』
ワーナー・ミュージック・ジャパン
1, 540円(税込)
発売中
今年の夏、4年ぶりに参加する小澤征爾さんのアカデミーでラヴェル《弦楽四重奏曲》を学ぶにあたり、改めて手に取ったのがアルバン・ベルク四重奏団によるこのCDです。4年前には同じく収録されているドビュッシー《弦楽四重奏曲》に取り組み、この録音を繰り返し聴きながら、音の奥にある色や香り、情熱、空間といったフランス音楽ならではの世界を感じ取ることの大切さを学びました。最近は写真を撮ることも好きで、景色の光や空、水面の色彩、木々の揺らぎから彼らの音楽を想像しています。アルバン・ベルク四重奏団の演奏は、豊かな色彩と緻密な構築美にあふれ、聴くたびに新しい景色を見せてくれる一枚です。
江田島市出身。ヴァイオリン奏者。東京藝術大学卒業後、桐朋オーケストラ・アカデミー研修過程Aクラスに在籍しながらプロオーケストラの客演を行う。9/19.20威風堂々クラシック in Hiroshimaの「広島心音オーケストラ」のコンサートマスターを令和7年度に続き今年も務める。威風堂々クラシックinHIROSHIMA はこちら
●ブルーナさんの原画に魅了
今年の夏は本当に辛い暑さです。涼を求めて三世代で、9時からひろしま美術館の「ミッフィー展」に行って来ました。誕生70年を越えたそうですが古臭さを感じさせない愛らしさでした。ブルーナさんのスケッチや美しい原画に魅了されました。(東区 夏バテ注意さん)
☆ 展示されたミッフィーはほとんど無表情でしたが、そこにぬくもりを感じさせることができるのがブルーナさんならではと思いました。グッズもあれもこれもとつい買ってしまいますね。(編)
●サイレント映画の応援上映
広島市映像文化ライブラリーの活弁シアター「豪勇ロイド」を鑑賞した。活動弁士の大森くみこさんとサイレント映画伴奏ピアニストの天宮遥さんによる豪華共演。ロイドのドタバタ喜劇は大変面白く会場は笑いに包まれた。大森さんの活弁は初体験。ロイドがピンチの場面で「ロイド危なーい!」「ロイド頑張れー!」と観客が声を出す応援上映の手法が新鮮で楽しかった。新しくなり快適になったライブラリー、多くの人に利用してほしい。(佐伯区 sinceさん)
☆ 行ってきました! 楽しくてあっという間のひとときでしたね。100年以上前の映画を巧みな声と生演奏で現代によみがえらせる「活弁シアター」。これからも多くの方に体験してほしいです。(編)
●to you8月号「安佐ZOOに暮らす動物たち」
安佐動物公園のニホンリスが可愛くて癒された! ナイトサファリに行ってみたいし動物園に行こうと思った。(安佐南区 わたなべさん)
☆ ニホンリス、フサフサの尻尾が魅力的で作った家をかじられても許してしまいそうな気がします。鎌倉にいるリスや某D 社のリスのキャラクターとの違いを考えながら読み進めて楽しんでしまいました。(編)
【「Mail Box」に投稿してくださった方には抽選でプレゼントを進呈いたします。】
❶凪の演劇祭 INAGO-DX始動20周年記念公演『着かず離れず』(10月10日(土)18:00~の回2組4名様)
❷大植英次プロデュース 威風堂々クラシックinHIROSHIMA 9/20(日)16:00 広島文化学園HBGホールの回(2組4名様)
❸横川落語会 第54回 柳家小八独演会(2組4名様)

秋灯下 翁に習ふ 舞の足
山根 まゆみ(第34号一般の部・俳句部門)
おつきみだ 夜にうかぶ おだんごだ
すぎうら あさひ(第34号ジュニアの部小学生低学年・俳句部門)
(公財)広島市文化財団 企画事業課「to you」係
TEL.082-244-0750 FAX.082-245-0246